今日が第44回大阪文学学校賞の締切。詩/小説/エッセイ・評論・ノンフィクションの3部門あわせて35名から応募。最後の応募は、62歳の息子さんが文校に持ってきた91歳の二谷さんの手書き原稿23枚。
夕方、京都府乙訓(おとくに)郡の二谷世津子さんが書いた文校賞応募作品・エッセイ「銃後の日々」を息子さんが文校まで届けにきた。二谷さんの近くに住んでいるという息子さんが文校をたずねてくるのは初めてのことだった。
10分ほど教室の入口で、立ち話をした。二谷さんが「締切に、もう間に合わんなあ」と弱音を吐くのを、何度か息子さんは励ましたという。「せっかくそこまで書いてんやから、がんばれ。・・・・・・そやけど、徹夜だけはせんどいてや」と。
また、息子さんは「音谷さんには、世話になりっぱなしで・・・・・・」と、担当チューターの名まで知っていた。二谷さんは公開の昼・文章講座に、これまた近くに住む娘さんを伴うことがよくある<身内料金にしてや、といつも1500円のところを500円にまけさせられるのだが>。
―――二谷さんとこは、まさしく“文校一家”だ。
現在文校最年長91歳の二谷さんは、若い頃にも文校にいたことがあって、文校創立の1年半後に入校している田辺聖子さんより半年先輩だった。若い頃に抱いた文学の夢をもう一度と、二谷さんは2017年4月に文校再入学を果たしている。
◆今日締め切った35名の応募作品にくわえ、『樹林』本誌(年間2冊)と在特号(年間2冊)に載った在校生の諸作品も大阪文学学校賞の選考対象になります。
(小原)