【4月28日<日>】東京から吉増剛造さん(詩人)をお招きしての公開・特別講座に教室聴講94名。内訳は、文校チューター8名、在校生33名、休学生5名、文校OB・OG10名、一般38名。自宅からZoom視聴19名(うち文校チューター3名)。
●《一昨日(28日)午後2時、東京から吉増剛造さんをお招きし、公開・特別講座ははじまりました。《演題》は「詩とは何か――土方巽(ひじかたたつみ)の舞踏言語をめぐって」で、[聞き手]は文校と縁の深い倉橋健一さん(詩人・文芸評論家)でした。司会を務めたのは、細見和之・大阪文学学校校長。》
●《教室に集った94名のうち一般参加は、東京や長野など遠来からも含めて38名。新旧の文校OB・OGも10名。85歳になる吉増さんの人気は衰えず――》
◆以下に、特別講座の模様を、司会の細見校長にまとめてもらいました。
【吉増さんによる独特のカラー刷りのテクストを、吉増さん自身が読み上げてゆくところからはじまった。それは、土方巽の舞踏を言語として読むのではなく、土方巽が書き残した、飛躍の多いテクストから、言語そのものの舞踏を読み解くような試みだった。倉橋さんはそこに吉増さん自身のテクストの特異さを重ねて語っていった。書き上げられたテクストを残すべきか焼くべきかという議論もあった。詩の可能性、言葉の可能性は、瞬時に焼き尽されるテクストのうちにのみあるのではないか。土方の言語=舞踏はそんな強い思いを吉増さんに抱かせているようだった。】
◆会場との質疑応答のコーナー(30分)に移って、一般と在校生で計6名が質問に立ちました。吉増さんはそれぞれにゆったりと丁寧な回答を返されていました。
最後に、葉山郁生・大阪文学協会代表理事が挨拶して、2時間の特別講座を盛況のうちに終えました。
◆文校事務局で取り寄せていた吉増さんの講談社現代新書『詩とは何か』の販売を受付でおこないましたが、講座が始まる前に15冊が完売。講座終了後のサイン会には、自宅から吉増さんの詩集を持参して来ていた人もふくめ25名ほどの列ができました。
◆その後、午後5時前から、文校近くの中華料理店において、吉増さんを囲む“懇親会”を持ちました。みんなで20数名。
(小原)