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祝★方政雄さん(大阪文学学校修了生)、第1回アスベストセンター賞《文芸部門》を受賞。小説集『白い木槿』に収録されている「光る細い刺」で。


【上の記事は、7/17毎日新聞・朝刊の<兵庫版>のものですが、同日の<大阪版>、<東京都内版>、<福岡版>にも類似の記事が載っています】

兵庫県伊丹市の方政雄(パン・ジョンウン)さんは、2015年4月に大阪文学学校昼間部に入学し、休学を挟みながら24年3月まで9年間在籍されています。
その9年間に、2017年「大阪文学学校賞(小説部門)・奨励賞<第3席>」、2018年「部落解放文学賞(小説部門)」、2021年「大阪文学学校賞(小説部門)・佳作<第2席>」、2022年「労働者文学賞」、同年「さきがけ文学賞」《賞金50万円》を受賞しています。
また小説集は、『白い木槿(むくげ)』<新幹社>、『ボクらの叛乱』<兵庫県在日外国人教育研究協議会>、『草むらの小屋』<新幹社>と3冊出しています。
この度、アスベストセンター賞《賞金40万円》を受賞した作品「光る細い刺」は、『白い木槿』に収められていたものです。

“選評”が、主催者・アスベストセンターの次のウェブサイトに載っています。https://asbestos-center.jp/awards/
●「光る細い刺」の【選評】●
クボタショックの前史とその後に関係者にふりかかる悲劇が、どちらも具体性を持った物語として描かれ、迫力がある。一人の少年が成長していく視点を通して、その時代時代の尼崎の土地の様子が見事に描写されていた。
比喩表現も秀逸である。自然の風物や背景がしっかりと書き込まれていて、文章表現の巧さが小説としての味わいを生んでいる。
五感を活かした表現の中に、主人公が病に倒れながらも、前向きに生きようとする姿勢が読後感の良さに繋がった。アスベストのテーマだけではない、豊かな文学性を持った優秀な作品である。

◎今までに、方さんの『白い木槿』を取り上げている新聞は次のとおり。
【2022/5/2神戸新聞】2022年5月7日・文校ブログ参照。
【2022/4/22毎日新聞】2022年4月26日・文校ブログ参照。

(小原)