大阪府箕面市の植田守彦さんは、昼間部/詩・エッセイ/中塚クラスの5年生です。5年間の間に、クラスの合評会へ提出するために書きためた150編から27点をセレクトして、この9月に刊行したのが『雪の朝』(澪標/1600円+税)。中塚鞠子チューターの帯文(推薦文)にもあるように、植物や動物、天文学や地質学、さらには寄生虫へと好奇心にあふれている様がよくうかがえる。博覧強記ぶりを存分に発揮しているとでも言えようか。
その中にあって、酒好きでうだつの上がらない叔父との交流を描いた「叔父の論文」は、短編小説の味わいがあって出色。
(小原)