新入生2名。和歌山市・28歳男性が昼間部へ、神奈川県・30代女性は通教部へ。
きょう、秋期新入生が2名誕生しました。
◆昼間部・小説クラスへ入学希望の和歌山市の28歳男性からオンラインでとどいた「入学申込書」の中の“入学のきっかけや書きたいテーマなど”欄には、いっぱい書かれていました。次に、全文紹介します。
【幼い頃から小説を読むのが好きだった。自分を別の世界に連れて行ってくれる物語が好きだった。いつかそんな世界を提供する側になりたいと憧れた。見様見真似で拙い話を書いていた。
大学生になって、本格的に小説家になりたいと思った。しかしテーマが見つからない。何を書きたいか、小説で何を表現したいのかわからなくなっていた。ただ幼い頃の鮮烈な体験だけが私の書きたいという気持ちを支えていた。社会人になり様々な経験を経て、やはり小説を書きたいと思った。テーマは無視して好きなものを書いた。二次選考で落ちた。
ある日、とあるスマホゲームがサービス終了し、有志が集まって同人即売会が開かれた。私もそれに作品を提出し頒布した。物語にはゲームへの感謝を込め、終了したため見れなかった未来を、見たかった世界を詰め込んだ。サービス終了に落胆していた同好の士が、自分の作品に共感し賞賛を送ってくれた。それが涙が出るほど嬉しかった。
その時私は私を知った。私は物語で救われ、物語を書くことで救われたかったのだと。人間の心根の美しさ、真摯な気持ち、勇気の尊さ。そんな輝かしいものに私の心は揺さぶられる。そんな世界を作り出したい。
しかし残念ながら私はその術を持っていない。今の知識で万感を伝えられる自信が無い。そんな時、前職の上司が大阪文学学校を教えてくれた。渡りに船だと思った。
そういう訳で、私は埃だらけの手で文校の門を叩く。】
◆通教部・小説クラスへ入学されることになった神奈川県の30代女性は、きょうの昼過ぎ、まず電話をくれました。佐々木事務局員がいろいろ説明しました。1時間後には、オンラインで「入学申込書」を送ってくれました。
それによると、去る7月11日に文校で講演していただいた作家の田口ランディさんに、文校のことを紹介されたのがきっかけだそうです。
“影響を受けた作家・詩人”として、田口ランディさんのほかに【三浦綾子、中村うさぎ、俵万智】の名前をあげています。
また、10月2日(金)昼の“一日体験入学(オープンキャンパス)”にZoom(オンライン会議)を使って参加することになりました。
(小原)