秋期15人目の新入生は、大阪市の37歳男性。通教部・小説クラスへ。
きょう入学された37歳男性も、きのうの28歳男性同様、「入学申込書」の中の“入学のきっかけや書きたいテーマなど”欄に、自分の文学(文章)遍歴をびっしり書いてくれました。大阪文学学校への期待は並大抵のものじゃありません。次に紹介します。
【帰宅してベッドに倒れ込むだけの毎日と、いつかは小説家になりたいという陳腐な野心。意思も技術も知識も足りない私が、訪れるはずのない「いつか」を待ち続ける愚かさに、本当はずっと前から気づいていました。
新人賞への応募も、原稿を送ればそれで終わり。がむしゃらに文章を紡ぎ、ただ締め切りに間に合わせたという一時の充足感だけが、どうにか私を文学の世界へ繋ぎ止めていました。
書き上げた後に鳥肌が立つような体験がしたい。新人賞の発表を今か今かと待ちわびてみたい。そんな想いが日に日に大きくなり、駆け込み寺のように文校への入学を決めました。プロの手を借りて文章の基礎を学ぶことで、足りないものだらけの自分を少しでもビルドアップできればと考えております。
これから一年間、締め切りに追われる生活が待っているかと思うと、興奮と緊張が抑え切れません。自分の文章を誰かに読んでもらい、批評してもらう。それは未知の体験であり、紛れもない恐怖です。それでも、仕舞い込んでいた夢がほんの少し動き出す予感に胸が高鳴ります。一年後の自分がどう変わっているかは想像もつきませんが、まずはきちんと最後まで書き上げる力をつけ、自信を持って自分の作品を発表できるようになりたいです。】
なお“募集を何で知りましたか”欄には、次のようにありました。
【小説の学校を探そうと、自分でネット検索をして知りました。名だたる先輩方を輩出した歴史ある学校が、まさかこんなに近くにあるとは思いもよりませんでした。】
(小原)