【新入生の著作紹介】安江俊明さん(通教部・高橋クラス)『作家・奥田継夫とわたし』
大津市の安江俊明さんは、71歳。今春、飛び級で通教部小説専科・高橋クラスへ入学されました。2015年まで毎日放送に勤務し、放送記者などを歴任されています。14年には、大阪出身の元日本兵・利田銀三郎さんの人生の軌跡を描いた『銀さん帰還せず~タイ残留元日本兵の軌跡~』で第25回週刊金曜日ルポルタージュ大賞の佳作に入賞されています。
安江さんが文校に入学される以前、21年末に刊行された『作家・奥田継夫とわたし』(非売品)は、学童疎開を描いた児童文学『ボクちゃんの戦場』の著者である奥田継夫さんを囲む「みる会」の20年間の歴史を振り返ったものです。
奥田継夫さんは、講師をしていただくなど大阪文学学校とも縁のあった方です。
以下、『作家・奥田継夫とわたし』の巻末に収められている安江さんの“著者あとがき”を抜粋して紹介します。
【作家・奥田継夫のことはこれまで幾多の新聞記事や雑誌を始めとするマスメディアで紹介されて来た。
しかし、彼が二〇〇〇年末に親しい人々との交流の場であったBARみーるを閉めてから、それに代わる新たな出会いの場として開いた「みる会」の活動については案外知られていない。
そのみる会を奥田氏と一緒に立ち上げてきた一人であるわたしは、いつかその活動についてまとめてみたいと思うようになっていた。
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二〇〇一年(平成十三年)から始まった「みる会」の活動は、古代神話・古代史を軸として進められた。古代の隠された実相がコンダクター・奥田継夫が振るタクトで会員に提示され、それに呼応して会員がそれぞれの楽器を奏でてゆく。ハモる時、不協和音の時、そして癒しの時。奏者は様々な感情を共有する。
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今回奥田継夫先生をはじめ、会員各位の絶大なるご協力により、みる会を記録する貴重な機会を得たことは、著者の無上の喜びとするところである。・・・・・・《略》・・・・・・】
◎安江さんからの申し出として、『作家・奥田継夫とわたし』に関心のある文校生に何冊かお分けしたい、とのことです。希望者は文校事務局まで連絡ください。安江さんに取り次ぎたいと思います。
(文校事務局・小原)