☆新刊紹介★朝井まかてさん(文校修了生で直木賞作家)の長編小説『朝星夜星』(PHP研究所/2,200円+税)
朝井まかてさんの新刊・長編小説『朝星夜星』(PHP研究所/2,200円+税)は、四六判で総510ページ。『朝星夜星』は、PHP研究所発行の月刊文庫『文蔵』に2019年9月号から22年4月号まで(21年3月号、4月号を除く)掲載され、単行本刊行に際して、朝井さんが加筆、修正されています。
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◎先日、長崎市在住の水島瞳さん(通教部・大沢クラス)から、なんとも嬉しいメールを頂戴しましたので、紹介します。サイン会で、朝井さんと会話されている写真も添付されていました。
【先日、長崎市メトロ書店で朝井まかてさんの新刊『朝星夜星』発売サイン会があり、家から近いので行って、お会いすることができました。
大阪の文校に所属して8年になると言うと大変驚かれました。
本は長崎と大阪を舞台にした歴史小説で、凄く面白く直ぐに読了。
長崎の古い方言が豊富に出てきて、県人でも難解な程で、勉強熱心な凄い作家さんだと益々感心いたしたところです。】
12日(日)のスクーリングは欠席との連絡もありましたので、僕のほうから水島さんに電話してみました。
―――大変盛況だった、その『朝星夜星』の発売サイン会は、2月末にあったとのことでした。地元の新聞で、サイン会のことは知ったとのこと。朝井さんは、地元のテレビにも出られていて、「長崎は歴史時代小説の資料の宝庫」と語られていたとのことでした。そういえば、朝井さんの長崎を舞台にした時代小説は、このたびの『朝星夜星』以前に、『先生のお庭番』(2012年/徳間書店)と『グッドバイ』(2019年/朝日新聞出版)があります。水島さんは今は、『グッドバイ』を読み進めている、とのことでした。
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◆朝井まかてさんは、2006年4月から大阪文学学校・夜間部に1年間在籍、その後1年間休学。在籍中、「われら、勝手につき」が『樹林』在特号(06年12月号)に掲載される。
14年、『恋歌(れんか)』で第150回直木賞、『阿蘭陀西鶴(おらんださいかく)』で第31回織田作之助賞。16年、『眩(くらら)』で第22回中山義秀文学賞。17年、『福袋』で第11回舟橋聖一文学賞。18年、『雲上雲下(うんじょううんげ)』で第13回中央公論文芸賞。19年、『悪玉伝』で第22回司馬遼太郎賞。20年、『グッドバイ』で第11回親鸞賞。21年、『類(るい)』で2020年度芸術選奨・文部科学大臣賞〈文学部門〉と第34回柴田錬三郎賞のダブル受賞。
◆今春、4月3日放送開始のNHK連続テレビ小説<らんまん>は、高知県出身で「日本の植物分類学の父」として知られる牧野富太郎をモデルにしたオリジナルの物語とのことです。朝井さんは昨年1月、その牧野富太郎を描いた長編小説『ボタニカ』(祥伝社)を刊行しています。
◆朝井さんには20年春、以前からの金時鐘さんと並んで“大阪文学学校特別アドバイバー”に就任していただきました。毎年春・秋の大阪文学学校・入学開講式に臨席していただくことになっています。
文学学校でおこなわれる今春の4月9日(日)入学開講式にも、20分間だけ登壇して「新入生のみなさんへの言葉」を熱く語っていただく予定です。
(小原)