新刊紹介☆寺田伸一さん(文校修了生)の句集『ぽつんと宇宙』(朔出版/1,650円)
10歳若い寺田伸一さんと僕は、1989年10月入学組で文校夜間部の同期。同じクラスになることはなかったが、学生委員会の活動でよく一緒になった。寺田さんは、大阪大学に入学する予定の春、サッカーの練習中に脳に損傷を負い、杖を手放せない「障害者」になった。その10年後くらいに、文校にやってきて、休学を挟みながら、小説クラスや詩・エッセイクラスに丸11年間在籍している。現在もチューターをやられている方では、高田文月さん、松本衆司さん、細見校長のもとで学んだ。その当時、文校の入っている9階建てビルでは文校フロアのある3階にはエレベーターが停まらなかったので、大変だったと思う。寺田さんが文校を去ったあと、いろんなところからチラホラ消息は聞こえてきていたが、実際には一度も会っていないような・・・・・・。
このたび、寄贈いただいた句集『ぽつんと宇宙』の奥付によると、文校をやめて1年後には、俳句を始めている。その後、小野十三郎賞の選考委員を引き受けていただいている俳人・坪内稔典さんらの「船団の会」に入会している。
【『ぽつんと宇宙』は季刊《びーぐる》第59号(終刊号)の“俳句時評”欄で取り上げられています。以下に紹介―――】
(小原)