★来週の昼・夜間部は、合同クラスで『樹林』在特(11月)号・合評会週間★明日(24日/日曜)学生委員会主催の『樹林』在特号の合評会★明後日(25日/月曜)春期第3回・学生委員会
11月26日(火)から30日(土)にかけて昼・夜間部では、合同クラスで『樹林』11月(在校生作品特集)号に載っている学生作品の合評会が行われます。《火曜日・昼の佐伯・伊藤クラス合同は、事情があってすでに終えています》
上の一覧表のように、ほとんどが合同で行いますが、単独クラスで行うところもあります。また、Zoomを使うところもあります。
●作品が取り上げられる作者は、できるだけ教室で参加してください。
◆あした(24日/日曜)12時からの、学生委員会主催の『樹林』11月(在特)号の合評会には、掲載作者、選考委員はむろんのこと、在校生や新入生も気軽に参加してほしいとのことです。基本的には文校教室でやりますが、Zoom参加もできるとのことです。
◆あさって(25日/月曜)午後7時から、春期3回目の学生委員会です。12/15(日)に迫っている“文学集会”などについて話し合います。
委員会には、在校生なら誰でも参加できます。
◆12/8(日)通教部スクーリングの「出欠ハガキ」が続々届いています。きのうが一応の締切でしたが、まだ出されていない方は至急お願いします。クラス編成の都合があります。
スクーリングを欠席される方からは、来週中頃に届けられる『樹林』12月号(通教部作品集)掲載作への感想を募ります。
(小原)
谷川俊太郎さん、安らかにお眠りください。生前4回も、大阪文学学校で詩朗読や講演をしていただき感謝の気持ちでいっぱいです。
【毎年、春と秋の『入学案内書』載せていた谷川さんからのメッセージ】
➀【1998年7月10日/右・谷川俊太郎さん 左・谷川賢作さん】
➁【1998年7月10日/右(前方)からゴザ席・イス席・立見席あわせて165名の聴衆】
➂【2007年10月11日/<窓側>右より谷川俊太郎さん 田原さん 山田兼士さん】
11月13日、老衰のため92歳で永眠された谷川俊太郎さんには、生前4回も大阪文学学校の“特別講座”にお越しいただいています。
●一番最初【写真①/②】は、1998年7月10日(金)にさかのぼります。詩朗読、音楽を交えた谷川親子(俊太郎さん・賢作さん)よる対談でした。題して≪見る詩・聴く詩、うたえる詩≫。満場の165名(うち当時の文校生が96名)が詰めかけました。全員座れるように教室前方にゴザを敷きつめましたが、イス席の後方では10数名立ち見が出ました。夜6時30分から2時間ほどで講座を終えたあと、金時鐘さんの関係している韓国居酒屋“すかんぽ”へ40名ほどが繰り出しました。谷川さんにも11時の閉店まで付き合っていただきました。
翌朝、谷川さんは楽器を引き取りに、車高の高いジープのような車を運転して文校にやって来られました。その際、依頼してあった直筆メッセージを手渡されました。そのメッセージは98年秋期以降、『入学案内書』の最初のほうのページに長い間使わせていただきました【一番上の画像】。
●2回目は2000年10月17日(火)。木澤豊・葉山郁生さんが聞き手となって、谷川さんとの間で座談会。タイトルは≪詩の話≫。廊下などに20名ほど立ち見もでて、文校教室満場の182名。内訳は、文校生103名、OB・一般74名、チューター5名。会場から質問が相次ぐ。その模様は、『樹林』2001年2月号(vol.433)に収録されている。
●3回目は2002年10月21日(月)。田原<ティエン・ユエン>・山田兼士さんが聞き手になって、谷川さんとの間で座談会≪新詩集を語る≫。参加者は103名。その模様は、タイトルを≪新詩集『minimal』をめぐって≫と改めて、『樹林』2003年2月号(vol.457)に収録されている。
●4回目【写真③】は2007年10月11日(木)。田原<ティエン・ユエン>・山田兼士さんが聞き手になって、谷川さんの講演≪詩の朗読と翻訳をめぐって≫。参加者は160名。その模様は、『樹林』2008年2月号(vol.517)に収録されている。
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■谷川俊太郎さんは、大阪文学学校の初代校長だった小野十三郎さんの没後3年を期して1999年に設けられた《小野十三郎賞》の創設発起人20名の中のお一人でもありました。
■公開・特別講座の最多参加数は、18年間半つづいた金時鐘さんの「詩の連続講座」の最終回(2015年2月21日)の180名だと、僕は思っていたのですが、今回改めて調べてみて、2000年10月17日の谷川俊太郎さんのときの182名が一番多かったということが明らかになりました。ちなみに、1996年1月20日の河野多惠子さん講演会の参加163名という記録も残っています。
■以上、文校事務局が年6回以上発行している「文校ニュース」と文校の月刊文芸機関誌『樹林』各号をもとにして書きました。
(小原)
★【24日/日曜】学生委員会主催の“『樹林』在特(11月)号の合評会” ★【26日/火曜】から、昼・夜間部14クラスは合同で“『樹林』在特(11月)号・合評会週間”
◆24日(日曜)、学生委員会主催の『樹林』在特(11月)号の合評会には、在特号に作品(詩・エッセイ・小説)が掲載された作者だけでなく、11月号の選考委員を務めた方、次の在特号(明年1/18応募締切)での掲載を目指している方、ぜひ出席してください。事前申込なしでもOKです。
秋の新入生の方も出席すれば、得るものが多くあります。文校の2年生、3年生(それ以上)の先輩たちと知り合いになれる絶好の機会です。
文校教室での対面合評が基本ですが、Zoom参加もできます。ただし、掲載者以外は視聴のみ。
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『樹林』在校生作品特集号は、学生委員会が中心になって、在校生から小説・詩・エッセイ作品を募集すると同時に、在校生からなる選考委員会を組織し、そこで優秀作・意欲作を選び出し、さらにその後の編集作業までおこなって仕上げられています。そして、学生委員会主催で全校的な合評会がおこなわれ、また昼・夜間部14クラスでも組会(クラスゼミ)の中で取り上げられています。
◎その在校生作品特集号に載った経験のある文校修了生たちの活躍にはめざましいものがあります。
第5回ホラーサスペンス大賞の沼田まほかる、第7回三好達治賞の細見和之、第8回小説宝石新人賞〈優秀作〉の大西智子、第150回直木賞の朝井まかて 第92回オール讀物新人賞受賞後に3度直木賞候補の木下昌輝 第113回文學界新人賞の馳平啓樹、第59講談社児童文学新人賞の水野瑠見、第45回吉川英治文学新人賞の藤岡陽子、第40回太宰治賞の市街地ギャオ・・・・・・。
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◆来週26日(火)から30日(土)にかけて、昼・夜間部は合同クラスで『樹林』在校生作品特集(11月)号に掲載されている学生作品の合評会をおこないます。
作品が取り上げられる作者は、ぜひとも参加してください。
(小原)
●新入生全員へ「ハガキ一枚」課題●・・・◆作品発表・第4弾【昼間部・川又敏朗さん/同・奈良鹿乃子さん】★11月25日(月)締切。【できればメールで】
今秋の新入生全員(52名)に提出をもとめている〈課題ハガキ〉の既着分の中から、とりわけ印象的な作品を紹介する《第4弾》として、昼間部生2人の作品を取り上げます。今日までに、23名から届いています。
すでに文校ブログに載せた《第1弾》は通教部・北郷遥斗さんの作品(11/11文校ブログ)、《第2弾》は昼間部・久野庭子さんの作品(11/12文校ブログ)、《第3弾》は夜間部・ぱるぷんてさんと昼間部・生一昌之さんの作品(11/15文校ブログ)でした。
提出作品は全て、12月下旬発行の「文校ニュース」に載せ、文校の多くの皆さんの眼に触れられるようにします。
課題のタイトル6つについては、11/11文校ブログを参照してください。【小原】
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文学学校入学にあたって
川又俊朗(昼・小説・津木林クラス/岡山市/74歳)
パソコンに文章を打ち込んでいると、背後から嫁さんが覗き込んでいつもの嫌味を言う。
「そんな無駄なことはやめて、どっかボランティアでも行って、少しは人様のお役にたったらどうなの」
「無駄なことではない。いずれ日本文学史上に残る傑作ができる」
「そうね、十数年来の見果てぬ夢ね」
「夢じゃない。いずれ実現する」
「だいたい、あんたの小説に出てくる人物は、みんな地に足がついてない。あんたの人間性そのものやね」
「・・・・・・」
「もう幾つになるのかな」
「あと三か月で七十五だ」
「うーむ、後期高齢者か。時間切れか・・・・・・」
こうして私は文校入学を決断した。嫁さんを見返してやる。
☆ ☆
文学学校入学にあたって
奈良鹿乃子(なら・かのこ/昼・小説・平野クラス/東大阪市/45歳)
『初心者だが書きたい、自分を表現したいという人たちが大阪文学学校の門をたたいてきています」という文が、大きな木にランタンをたくさんつるした素敵な絵の下に書かれています。文校ブログには今日はこんな出来事があって、みんなで瓶ビールを何本、ワイン何本、缶チューハイ何本空けました! と書いてあります。
初めて文校のホームページを見たわたしはなんだか面白そうな所だなと思い、見学へ。小原さんとも話をさせて頂きましたが、「このあと釣り行くから(?)」と言われ、もう少し話を聞きたかったわたしは文校を後にしました。なんだかやっぱり面白そうな所。
入学するかはとても悩みました。行きたいという思いと同時に広がる不安の数と大きさに一度は入学を諦めたことも。でも日常の端々を自動的に頭の中で文章にする自分がいました。自分やったら今の情景はこう書くかな、と。自分、めっちゃ小説のこと考えてるやん、と気づいた時、たくさんあった不安もなんとかなる、不安が消えるのを待つといつになるか分からへん、と考え申し込み。お金の振り込みをする時は清水の舞台から飛び降りる・・・・・・というほどではないにしても、えいや、と自分を鼓舞しました。
平野クラスはみんな楽しい方たちばかりです。普通のおじさまが繊細でロマンチックな物語を、若くてかわいい女性が人が残酷に死んでいくお話を、素敵なお姉さまはとても魅力的な優しい作品を書かれます。
入学したからにはとことん勉強させてもらおう、約十三万も払ったのだから(はい、わたしはケチです)。そういう思いでわたしは文校に向かいます。
※【小原注)“釣り”などという優雅な趣味は持ち合わせていません。肩こりをほぐすための“ハリ”だったのではないでしょうか。そのころ、空堀商店街の中の整骨院に飛び込んだことを思い出しました。】
【16日(土)】・・第26回小野十三郎賞贈呈式。40名で、受賞者お二人(和田まさ子さん・安智史さん)を祝す。
11月16日(土)午後1時30分から4時すぎまで、中之島フェスティバルタワー12階のアサコムホールにおいて、第26回小野十三郎賞の贈呈式が、高田文月チューター(小野賞事務局)の司会のもと約40名の出席でおこなわれました。
コロナのために4年前(第22回)と3年前(第23回)は、大阪市北区の朝日新聞社の一室において、受賞者と主催・共催関係者のみの臨席で賞状と賞金目録の授与式のみでしたが、2年前(第24回)から従来どおり一般公開のかたちで執りおこなっています。
なお、今回の贈呈式の受付を今秋の新入生1名を含む5名の在校生が手伝ってくれました【写真・①】。
贈呈式の第1部では、まず大阪文学協会(文校の運営母体)小野賞実行委員会代表の葉山郁生さんの主催挨拶がありました【写真・② 中央が葉山さん/左端は司会の高田さん】。つづいて詩集部門について細見和之・文校校長、四元康祐さん<東京>、犬飼愛生さん<愛知>、詩評論書部門について葉山代表、添田馨さん<埼玉>、冨上芳秀・文校チューターと6名の選考委員から選考経過が述べられました。
そして授与式に移りました。詩集『途中の話』(思潮社)で小野賞受賞の和田まさ子さん<東京>、詩評論書『萩原朔太郎と詩的言語の近代』(思潮社)で小野賞受賞の安智史(やす・さとし)さん<愛知>それぞれに、賞状と賞金目録(30万円)が授与されました。また、お二人に思潮社と大阪文学学校から花束が贈呈されました。そのあと、お二人の受賞挨拶がありました【写真③・受賞挨拶をする和田さん 写真④・同じく安さん 写真⑤・お二人そろって】。
最後に、共催の朝日新聞文化部の藤橋一也・大阪担当部長から挨拶がありました。なお、後援の桃谷容子基金の以倉紘平さん、澪標の松村信人さんは、事情があって欠席でした。両者からは毎回、小野賞への協賛金をいただいています。
第2部は、選考委員のお一人である四元康祐さんが、「コトの詩、モノの詩、ココロの詩」というタイトルで一時間ほど講演をおこないました。会場との和んだやりとりもあり、とても勉強になるお話でした【写真・⑥ 講演する四元さん】。
受付テーブルの上に並べていた受賞作2冊は、あわせて15冊売れました。
◎4時20分頃からは、12階から地下1階に下り、イタリア料理店≪Mano―e―Mano≫に場を代えて、《受賞者をかこむ懇親会》が開かれました【写真・⑦】。ほぼ30名の参加がありました。そのうち、文校チューターは七氏(高田、葉山、細見、冨上のほかに中塚鞠子、高橋達矢。遅れて平居謙)。第1部のときには、松本衆司、津木林洋チューターの参加もありました。
◆大阪文学学校発行の文芸誌『樹林』25年1月(冬期)号で、第26回小野十三郎賞の受賞者(二氏)の「受賞の言葉」や詩部門・詩評論書部門それぞれの選評(六氏)を掲載します。
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◆小野十三郎さんは、大阪文学学校創立の1954年から91年まで校長を務め、96年10月に93歳で亡くなるまで名誉校長でした。
◆第26回小野賞の選考会の模様は、9月20日・文校ブログで速報しています。
(小原)