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【速報】寺田勢司さん(大阪文学学校修了生)、第27回「伊豆文学賞<小説・随筆・紀行文部門>」最優秀賞受賞! 賞金100万円! 寺田(猪村)さんは、去年11月にも第40回「さきがけ文学賞」(賞金50万円)を受賞しています。

大阪文学学校夜間部修了生の寺田勢司(てらだ・せいじ)さんが、歴史小説「破城(はじょう)の主人(あるじ)」(80枚)で、第27回「伊豆文学賞<小説・随筆・紀行文部門>」最優秀賞を受賞しました。応募総数は245編で、内訳は小説194編・随筆39編・紀行文12編。
大阪府吹田市の寺田さんは、2019年4月に文校夜間部に入学し、前期は小原クラスで、後期は西井クラスでした。本科修了後、1年間休学。
小原クラスの時代、時間がもったいないからと電車や地下鉄は使わず、自家用車で通って来ていました。それでもクラスゼミ後の、居酒屋〈すかんぽ〉での2次会には毎回顔を出していました。酒は飲まずに、皆とのにぎやかな文学的談笑に加わっていました。

以下は、「伊豆文学賞」を主催する静岡県のHPからの抜粋です。
◆最優秀賞「破城の主人」のあらすじ(作者自身による作品紹介)◆
 天明六年の八月、十代将軍家治逝去を皮切りに、その権勢に比肩するものが居なかった田沼主殿頭意次は凋落の一途を辿っていた。翌年十月には五万七千石の石高を誇った遠江は相良の領地からの転封と相良城の破却の沙汰が御公儀より下された。
 城を預かる倉見金太夫は明け渡しに向けて事務処理に追われていたがその最中にかつて仕官していた三好四郎兵衛が櫓に立て籠もり主人である意次の入城を要求した。
 次々と相良に到着する幕使との折衝と、四郎兵衛の説得に追われる金太夫は自分の中に芽生えた思いに気が付きながらも城代としての務めを果たすため、主人意次の沙汰を待つ。
 城地明け渡しの当日、間一髪のところで意次からの書状が届き、四郎兵衛は観念して櫓を明け渡す旨を伝えるもその矢先、廓に二発の鉄声が鳴り響き、四郎兵衛は屠腹する。
 四郎兵衛の自害をもってして籠城劇は幕を閉じ、相良城は開城と相成った。

◆「破城の主人」についての審査員コメント◆
落城の様子を見てきたようにつづる著者の文章は圧巻。相良城に籠城中、「鯵の干物諸共、七輪を火薬樽の中に放り込みまするぞ」という家臣四郎兵衛のセリフが愉快ユカイ。これからプロの作家としての活躍が楽しみである。
(審査員:嵐山 光三郎)
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寺田勢司さんが去年11月に受賞した第40回「さきがけ文学賞」(秋田魁新報など主催)については、23年11月8日の文校ブログをご覧ください。
寺田さんは今後、猪村勢司のペンネームは使わず、本名の寺田勢司で書いていくとのことです。

(小原)