11日(土)、黒川博行さんの特別講座に112名。
6度候補にあがり、実に18年を経て、疫病神シリーズ第5作『破門』で直木賞を受賞した羽曳野市在住の黒川博行さんをお招きしての公開講座を、11日(土)文校教室で開きました。直木賞受賞後第1作の『後妻業』は、昨年末から耳目をあつめている、関西で相次いだ“青酸化合物による連続不審死事件”を予見した作品として評判になっています。
30年におよぶ作家生活について、赤裸々に語られました。年収や原稿料のことなども。
その後、エンターテインメント小説を書くにあたっての留意点として、アイデア、キャラクター、セリフ、取材、推敲、ツカミ(冒頭部分)をあげ、それぞれについて簡明に話されました。とくにセリフについては、自著の抜粋をプリントして配布されました。
そこまでで約1時間。会場との、質疑応答に移りました。10名ほどから手が挙がり、どんな質問にも丁寧に答えられていました。そのなかで、「楽しんで書いたことはない。毎日、孤独な作業でつらいことばかり。読者のために、とことん考える。1行のセリフを何度も推敲する」という言葉が、ぼくには深くつきささりました。
車を運転してきているとのことでお酒を飲めないのに、文校近くの“すかんぽ”での懇親会にも1時間あまり、付き合っていただきました。
教室満杯の112名の参加があった講座のはじめに、葉山郁生・大阪文学協会代表理事のあいさつがありました。途中からの司会は、小原。懇親会の参加者は、12名。
●今夜の葉山チューターの担当する“夜・文章講座”の参加者は15名。
(小原)