秋期、6番目、7番目の新入生。
今日、お二人からオンラインで入学申込がありました。どちらも、通教部・小説クラスへ。
高松市の40代後半・女性の入学申込書の“入学のきっかけ・書きたいテーマ”欄には次のようにありました。
「人と接することの多い仕事をしています。周囲から必要とされなくてはいけない、という思いが、私の中でだんだん強くなり、息苦しさを感じる日々を送っています。
書くことで、漠然とした不安の正体の一端がわかるのではないか。本当に思っていることや言いたいことが何なのかが明確になり、自分らしさを取り戻せるのではないか。そんな淡い夢をみています。
誰かに読まれるという緊張感を持って書くことで、下手な文章も、幾分ましになるのではないかという期待も込めて、入学したいと考えています」
鳥取市の20代前半・男性の“入学のきっかけ・書きたいテーマ”欄は―――。
「自分の体験や感じたことを文章で表現したいと思っています。
元々口下手なこともあり、他人にそういうことを伝える機会が無く、常に孤独を感じていました。ある時ふと、文章という形ならどうかと思いつき書いてみたのですが、どうにもうまくいきませんでした。とても稚拙な文章だったのです。
これは私にとって衝撃でした。それまでは他人に理解されることがなくとも、自分だけは自分自身のことをよくわかっていると思っていたからです。私は自分についてより深く理解したいのです。
そのためにどうすればいいのかと考えた結果、プロに教わるのはどうだろうかという考えに思い当たりインターネットで検索したところ、大阪文学学校にたどり着きました」
鳥取市の方には、《25歳以下への奨学制度》が適用され、3万円割引になります。
入学申込書の中の“入学のきっかけ・書きたいテーマ”欄を、いつも心して読んでいます。
書くことに賭けてみようとする必死な思いが、ぼくの胸にもひびくのです。
(小原)