新入生・課題ハガキを未提出の方、急いでください。【できればメールで】
今春の新入生50名の皆さんの中で、まだ「課題ハガキ」を出されていない方がいらっしゃいます。締切は1週間前だったのですが、まだ受け付けていますので、急いで出してください。できればメールで。提出分は全て、「文校ニュース」に載せます。
5月22日文校ブログ参照。
次に、今までに届いているものの中から、堀川諭さん(昼間部/72歳)の「文学学校入学にあたって」を紹介します。 (小原)
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三年ほど前に病を得た。中二で別れた息子の病院に入院、検査が進むにつれ、思っていた病気のほかに別の大きなモノが見つかってしまった。腰が抜けた。長く一人暮らしをしてきたので、大げさに言えば毎日人生の最期のことは考えてきたつもりだったのに、だ。後から見つかった方の手術を受け、最初のやつは放射線治療で行くことになった。
術後しばらくして定年退職を迎えた。それから歌舞音曲に明け暮れたが、芝居から戻る道すがら、無性にたまらなくなってくる。このまま終わるのか、なんて思って、思わず足がすくんで立ち止まってしまう。そんなとき、文校の新入生募集記事に目がとまった。「ひとりひとりが自分のなかにかかえもっている切実さにむけて、それぞれの力で、ともかく何かを書くことからはじめます」。自分を招いてくれているようで、心地よかった。
何を書いたら良いのかも分からないけれど、まずは書いてみよう。頭の中であれこれ考えているうちは、森の中を彷徨っているのと同じだ。いま自分が何処にいるのか、何処に向かおうとしているのか、案外わからない。書くことで森を俯瞰できる。森の中の自分の位置が見えてくる。頭の中のモヤモヤした考えの前駆体は、頭から飛び出して、初めて考えとなるのだ。悔しいけれど、自分の中に姑息で卑怯なヤツがいる。書くことで、そいつの息の根を止められたらどれほどすっきりすることか。さすれば、こんな私でも生きている価値がある、と思えるような気がする。まず、書いてみよう。そこからだ。