☆新刊紹介★宮嶋英子さん(通教部生/福島県いわき市)エッセイ『いつだって、今ここから』(文芸社/1200円+税)
『いつだって、今ここから』(四六判/136頁)は、文芸社から全国発売中です。
著者の宮嶋英子(みやじま・えいこ)さんは、去年3月末の産経新聞[全国版]に載った大阪文学学校の取材記事で文校のことを知り、すぐに通信教育部に入学してきました。現在も、エッセイ・ノンフィクション(音谷)クラスに在籍されています。福島県いわき市在住にもかかわらず、通教部スクーリングには今まで、この前の日曜日(6/27)の時もふくめて5回中4回出席されています。前夜には、東京に宿泊することもあるようです・・・・・・。
宮嶋さんは30年近く、同じく歯科医の夫といっしょに福島県双葉郡富岡町で歯科医院を経営してきていました。ところが、2011年3月11日の東日本大震災で医院兼自宅が壊滅的に被災したばかりではなく、その翌日には福島第一原発の事故のために“原発避難”の身にさせられました。郡山市や会津若松市で過ごしたのち同年5月、白河市でまた夫とともに歯科診療を再開しました。そこでの6年間におよぶ診療に終止符をうち、現在は古里だった富岡町に近いいわき市で生活しています。
以上が、著書から読み取れる宮嶋さんの大まかな経歴ですが、著書の成り立ちについても触れている、『樹林』7月号(通教部作品集)収載のエッセイ「東日本大震災被災から十年目の心緒」では、次のように書かれています。
「単独の被災記ではなく、今までの自分の六十数年の人生の中で、たまたま東日本大震災と原発避難を経験したというスタンスで書いてみた」(163頁)。
著書では、3頁わたって大阪文学学校のことにも触れてくれています。一部を抜粋します。
『・・・・・・さすがに名門校だけあり、一般的な通信教育に比較すると充実していて、かなりハードである。入学から二ヵ月後の第一回スクーリングに参加してみると、さらにその場に集まっている学生たちの熱気と、真剣さに驚かされた。』
『この学校には、生半可な気持ちで入学した人はいないようだった。集まった学生の年齢層は幅広い。一様にみな真剣で、文学への熱い思いを抱いてこの場に集結しているのを感じ圧倒された。書くことを極めたい人たちが、こんなにたくさんいることを改めて認識した。』
次の文芸社のHP参照――――
https://www.bungeisha.co.jp/bookinfo/detail/978-4-286-22562-3.jsp
(小原)