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第24回小野十三郎賞(詩集部門、詩評論書部門)きまる。

7月10日をもって締め切った第24回小野十三郎賞には、全国各地から詩集112冊、詩評論書13冊の応募がありました。第21回から詩集部門と詩評論書部門に分けて選考していますが、各々に正賞(賞金各30万円)を設けています。予備選考委員は、高田文月、冨上芳秀、中塚鞠子、平居謙、細見和之、松本衆司(2回目のみ)の6氏で、2回にわたる予備選考を行いました。

本日(9/26)午後1時から、共催をいただいている朝日新聞社の協力を得て大阪市内で、オンライン併用の選考会を実施しました。最終選考委員(詩集部門 倉橋健一、坪内稔典、三井喬子、犬飼愛生/詩評論書部門 葉山郁生、細見和之、山田兼士[書面参加])の7氏により、最終候補の詩集12冊、詩評論書4冊について、詩集部門はほぼ3時間、詩評論書部門は2時間におよぶ討議の結果、以下のとおり決定しました。



【写真・上】詩部門の選考の模様
【写真・下】詩評論書部門の選考の模様

《第24回小野十三郎賞 詩集部門(賞金30万円)》
●詩集『さざえ尻まで』(思潮社 刊)
新井啓子(あらい・けいこ)  群馬県

《第24回小野十三郎賞 詩評論書部門(賞金30万円)》
●該当作なし
《第24回小野十三郎賞特別奨励賞 詩評論書部門(賞金10万円)》
●詩評論書『わたしたちのたいせつなあの島へ――菅原克己からの宿題』(七月堂 刊)
宮内喜美子(みやうち・きみこ) 東京都

〔授賞理由〕
●詩集部門● 新井啓子さん(群馬県前橋市)の『さざえ尻まで』(思潮社)に決定した。抑制が効いた静かな詩だが、作者の熱量を感じさせる作品と評価された。読み手に寄り添って表現されているところが、詩を読む喜びを読者に与えてくれるとの意見も。
●詩評論書部門● 今回は本賞の該当作はなかったが、宮内喜美子さん(東京都三鷹市)の『わたしたちのたいせつなあの島へ――菅原克己からの宿題』(七月堂)が、菅原克己の記憶を軸にして、東日本大震災の現場をめぐる詩と散文がゆたかな作品世界を開いていることが評価され、特別奨励賞の授与となった。

第21回までは、選考会のあと大阪文学学校に場を移し、記者発表を行っていましたが、一昨年、昨年に続き今年もコロナ禍を考慮し、それは控えました。その代わり、各新聞社をはじめ報道機関に、受賞決定のFAXを流しました。
朝日新聞の明日(27日)の朝刊(社会面)をご覧ください。

なお第24回小野賞贈呈式は、きたる11月26日(土)午後1時半より、大阪市北区の中之島フェスティバルタワー12階・アサコムホールにおいて行います。

◆小野賞を主催しているのは、大阪文学学校の運営母体である一般社団法人・大阪文学協会(代表理事;葉山郁生)。小野十三郎さんは、大阪文学学校創立の1954年から91年まで校長を務め、96年10月に93歳で亡くなるまで名誉校長でした。

(小原)