【続報】方政雄さん(昼・津木林C)、「さきがけ文学賞」授賞式にのぞむ。――11/15付「秋田魁新報」
11月15日・文校ブログ【速報】参照。
兵庫県伊丹市の方政雄(パン・ジョンウン)さんは、2015年4月に大阪文学学校の昼間部小説・佐久間クラスに入学しその後、夏当、津木林、島田、葉山、錺の各クラスを経て、現在は昼間部・研究科小説・津木林クラス(土曜)に在籍中です。
◆以下は、方さんに取材した11月3日付「秋田魁新報・電子版」からの抜粋です。
―――小説を書き始めたのは63歳で退職してからだ。「自分の中にある思いを吐き出さないうちは死ねない」。大阪文学学校(大阪市)に通い小説執筆の基礎を学んだ。
受講生同士で作品を見せ合う中で「差別の話は読みたくない」と言われ、はっとしたという。「声高に自分の正義を訴えるだけでは読んでもらえない」。以来、淡々とした筆致を意識している。
今作は5年がかりで完成させた。終盤、朽ち果てた集落を老年となった昭男が訪れる。無常さが漂う最後のシーンは、10回以上書き直した。「救いようのない人も含め、登場人物は全員いとおしい。これからも弱者の視点に徹し、静かに思いを伝える作品を書きたい」と話した。
(小原)