7/9教室での特別講座(ゲスト;佐伯一麦さん)に82名。居酒屋での6時間におよぶ懇親会【写真】に30名。
半年に1回の公開・特別講座。今回のゲストは、仙台市から作家の佐伯一麦さんをお招きしました。82名参加。うち、文校チューター3名、修了生・一般21名。
文校事務局が事前に取り寄せていた、佐伯さんの最新の文庫本『渡良瀬(わたらせ)』(新潮社)20冊は、講演の始まる午後2時には売り切れました。
佐伯さんの「『私』を描くということ」と題した講演に先立ち、佐伯さんの来校への橋渡しをしていただいた詩人の金時鐘さん(文校特別アドバイザー)から、「佐伯さんは、生活のひずみや日本社会の仕組みをえぐろうとしており、野間文芸賞など幾多の賞を受賞した第一線の作家である」という紹介がありました。
講演原稿をテーブルの上に置き、立ちっぱなしで1時間20分におよんだ講演、それにつづく35分間の質疑応答では、過去の日本の私小説作家、ゴッホの自画像などを引き合いに出して、佐伯さん自身の創作の姿勢・方法に話が及びました。「13年、もしくは20年かけた作品がある。また同じことを何回も何回もしつこく書いている。そのことで、新たに見えるものがある」という言葉が印象的でした。【講演録は、佐伯さんに手を入れてもらい『樹林』12月(冬)号に掲載の予定】
講座のあとは教室でサイン会。それから、文校近くの居酒屋“すかんぽ”で、佐伯さん、金さんを囲む30人の大懇親会【写真/右側中央の水色のシャツ姿が佐伯さん、その左隣が金さん】。佐伯さんの回りは、取っ替え引っ替え状態で、ほぼ全員が佐伯さんとじかに話をかわし、創作上のヒントをもらっていました。なんと、最後まで残った10数名にしたら6時間を超える懇親会。もちろん、二日酔いを覚悟して佐伯さんも最後まで。