講師紹介/近藤 久也こんどう ひさや
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- 担当科目:
- 本科・ 専科・ 研究科
- 担当部門:
- 昼間部
- 担当曜日:
- 木曜日
- 担当クラス:
- 詩・エッセイクラス

Profileプロフィール
1956年生。90年度『詩学』新人。詩集に第五回小野十三郎賞最終候補『冬の公園でベンチに寝転んでいると』(思潮社)、第八回同賞最終候補『伝言』(思潮社)など。個人詩誌〈ぶーわー〉主宰。
Messageメッセージ
言葉は目で見たものをコピーする。そして言葉は自分の内側で思った形づくれないものをそっと他者に差し出せる。他者から何かを返答してもらうこともできる。自分の内側に言葉を潜ませておいて、外に出さなくても別にかまわない。とても便利でニュートラルなものでもある。最近、ある経済学者のエッセイを読んでいて、言葉と貨幣は似ているなと思った。貨幣は元々物と物を交換させる媒介としてあった。何故なら物々交換だと欲しい物と自由に交換できないから。そうするうちに貨幣は物と交換せず、貯めておくことにもなったらしい。この時点で貨幣には人の怪しげな思いが乗り移っているのだろう。詩やエッセイを書く。それは言葉が本来持っている自由、ニュートラルさを大胆にもとり戻そうという企てだと思う。